プラスチック、特にポリプロピレン(PP)は軽くて丈夫なため、収納ケースやおもちゃなどに幅広く使われています。一方で、非常に接着しづらい素材であり、普通の接着剤ではすぐに外れてしまうことも少なくありません。そのため、ポリプロピレンを確実にくっつけるには「専用の接着剤」を選ぶ必要があります。
とはいえ、実際に選ぼうと思うと「どれが一番強力なのか?」「本当にちゃんとくっつくのか?」と迷ってしまう方も多いでしょう。本記事ではポリプロピレン用接着剤6種類を実際に使用し、強度を測定・比較しました。さらに、それぞれの接着剤の特徴や適した使用シーンも解説しています。

この記事を読めば次のことが分かります。
- ポリプロピレン(PP)を一番強くくっつけられる接着剤
- 接着剤ごとのメリット・デメリット、用途に合わせた最適な選び方
- コスパの良いポリプロピレン用接着剤の選び方
接着関連の仕事に10年以上携わっている現役の技術者である筆者が実際に検証したデータをもとに解説しています。ポリプロピレンを確実に接着したい方は、ぜひ参考にしてください。
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最強の接着剤は「PPXセット」と「プライマーPP7F & スーパーXゴールドの組み合わせ」
強度を測定した接着剤をランキング形式でご紹介します。
ポリプロピレンを接着した際に最も高い接着強度を示したのは、「PPXセット」と「プライマーPP7F & スーパーXゴールドの組み合わせ」でした。いずれも接着面が剥がれる前にポリプロピレン側が破損するほどの高い強度を発揮しており、強度重視で選ぶ場合の有力な選択肢といえます。
次の章から測定方法と測定結果を詳しく説明していきます。
接着剤の強度測定方法
今回はダイソーで販売されている薬味チューブポケット(材質はポリプロピレン)に接着剤を塗って24時間硬化後、剥がすのに必要な力を測定しました。



強度測定結果
同率1位:セメダイン「PPXセット」|強度36.29kg以上

第1位はセメダイン「PPXセット」です。強度は36.29kg以上!ポリプロピレンの容器が先に壊れて強度の測定ができないほど強力にくっついていました。


接着剤乾燥後の状態は透明で、べたつきもありませんでした。

「PPXセット」は瞬間接着剤のため水や衝撃に弱いです。水回りなどには不向きのため気を付けてください。
- ポリプロピレンを強く接着したい
- 水回りや強い衝撃がかかる場所には使用しない
- プライマーを使用しても構わない
- 接着剤は透明がいい
- 硬化後にべたつかない仕上がりがいい
という方は「PPXセット」を選んでください。瞬間接着剤なので、すぐに固まるのもありがたいです。
水回りや強い衝撃がかかる場所以外でポリプロピレンを強力に接着したいなら「PPXセット」
同率第1位:セメダイン「プライマーPP7F & スーパーXゴールド」|強度34.34kg以上

もう1つの同率1位はセメダイン「プライマーPP7F」と「スーパーXゴールド」の組み合わせです。強度は34.34kg以上!こちらも容器が壊れて強度の測定ができないほど強力にくっついていました。


接着剤乾燥後の状態は透明で、べたつきもありませんでした。

セメダイン「スーパーXゴールド」は水や衝撃に強いです。そのため水回りなどにも使用することができます。「プライマーPP7F」は多くの溶剤が含まれているので、屋外や窓を開けた室内で作業をしてください。乾燥・硬化したものは屋内で使用しても大丈夫です。溶剤に気を付ければポリプロピレンの接着はこの組み合わせ一択と言っていいほど優秀な接着剤です。
※「スーパーXゴールド」には溶剤は入っていません。
- 水回りや強い衝撃がかかる場所で使用したい
- ポリプロピレンをしっかり強く接着したい
- プライマーを使用しても構わない
- 溶剤タイプでも問題ない
- 接着剤は透明がいい
- 硬化後にべたつかない仕上がりがいい
という方はセメダイン「プライマーPP7F」と「スーパーXゴールド」を選んでください。「スーパーXゴールド」はポリプロピレン以外も接着できる万能接着剤なので、常備しておくと便利です。
強い強度が必要で水回りや強い衝撃がかかる場所で使用するなら「プライマーPP7F」と「スーパーXゴールド」
第3位:3M「スコッチ 超強力接着剤 プレミアゴールド スーパー多用途2」|強度19.28kg

第3位は3M「スコッチ 超強力接着剤 プレミアゴールド スーパー多用途2」です。強度は19.28kg!容器が壊れるほどではありませんでしたが、こちらも強力にくっついています。

接着剤乾燥後の状態は黄色で、少しべたつきがあります。

3M「スコッチ 超強力接着剤 プレミアゴールド スーパー多用途2」は「スーパーXゴールド」同様、水や衝撃にも強いです。無溶剤タイプなので安心して使用することができます。
- 水回りや強い衝撃がかかる場所で使用したい
- プライマー不要で手軽に接着したい
- 溶剤を含まないタイプがいい
- ポリプロピレンをしっかり強く接着したい
- 接着剤に色があっても構わない
- 多少のべたつきは許容できる
という方は3M「スコッチ 超強力接着剤 プレミアゴールド スーパー多用途2」を選んでください。「スコッチ 超強力接着剤 プレミアゴールド スーパー多用途2」は木、皮革、金属、ガラスにも使えるのでとりあえず1本持っておいて損はありません。
簡単、強力にポリプロピレンをくっつけたいなら「スコッチ 超強力接着剤 プレミアゴールド スーパー多用途2」
第4位:コニシ「ウルトラ多用途SU プレミアム【ソフト】」|強度12.46kg

第4位はコニシ「ウルトラ多用途SU プレミアム【ソフト】」です。強度は12.46kg!

接着剤乾燥後の状態は透明で、少しべたつきがあります。

コニシ「ウルトラ多用途SU プレミアム【ソフト】」も水や衝撃にも強いです。また無溶剤タイプなので安心して使用することができます。
- 水回りや強い衝撃がかかる場所で使用したい
- プライマー不要で手軽に接着したい
- 溶剤を含まないタイプがいい
- そこそこの強度で問題ない
- 接着剤は透明がいい
- 多少のべたつきは許容できる
という方はコニシ「ウルトラ多用途SU プレミアム【ソフト】」を選んでください。
色が透明で手軽に接着したいなら「ウルトラ多用途SU プレミアム【ソフト】」
第5位:セメダイン「スーパーXハイパーワイド」|強度9.36kg

第5位はセメダイン「スーパーXハイパーワイド」です。強度は9.36kg!

接着剤乾燥後の状態は透明で、べたつきがあります。

セメダイン「スーパーXハイパーワイド」も水や衝撃に強いです。また無溶剤タイプなので安心して使用することができます。
- 水回りや強い衝撃がかかる場所で使用したい
- プライマー不要で手軽に接着したい
- 溶剤を含まないタイプがいい
- そこそこの強度で問題ない
- 接着剤は透明がいい
- べたつきがあっても構わない
という方はセメダイン「スーパーXハイパーワイド」を選んでください。
第6位:コニシ「ボンド GPクリヤー」|強度7.34kg

第6位はコニシ「ボンド GPクリヤー」です。強度は7.34kg!

接着剤乾燥後の状態は透明で、べたつきがあります。

「ボンド GPクリヤー」は耐水性が高くありません。水回りなどには不向きのため気を付けてください。
- とにかく安くポリプロピレンを接着したい
- 水回りや強い衝撃がかかる場所には使用しない
- プライマー不要で手軽に接着したい
- 強度はあまり求めない
- 接着剤は透明がいい
- べたつきがあっても構わない
という方はコニシ「ボンド GPクリヤー」を選んでください。「ボンド GPクリヤー」は300円以下で購入できるので、価格を抑えたい人にはおすすめです。
安く手軽にポリプロピレンをくっつけたいなら「ボンド GPクリヤー」
まとめ:強力に接着したいなら「PPXセット」と「プライマーPP7F & スーパーXゴールドの組み合わせ」がおすすめ
本記事では、市販されている接着剤6種類を使用し、ポリプロピレン(PP)を接着した際の接着強度を比較検証しました。
その結果、最も高い接着強度を示したのは、「PPXセット」と「プライマーPP7F & スーパーXゴールドの組み合わせ」でした。
下記に今回の結果をもとにしたポリプロピレン向け接着剤の選び方フローを作成しました。使用面、安全面のそれぞれに重点を置いたものを作成したので、接着剤選びの参考にしてください。
■使用面に重点を置いたフロー

■安全面に重点を置いたフロー

ポリプロピレン以外にも、木材同士や金属(ステンレス同士)を接着した場合の強度も比較しています。素材の組み合わせによって最適な接着剤は大きく変わるため、他の素材を接着する予定がある方は、ぜひ以下の記事も参考にしてみてください。









